こんにちは、出版社営業部員のかんらくです。
朝のラジオ番組「森本毅郎スタンバイ」で、面白い特集をしていました。
飲食店の来店客数を正確に予測してくれるAIが開発されたというのです。
目次
三重県の老舗食堂「ゑびや」が開発・タッチポイントBI
この人口知能を開発したのは、なんと創業100年の伊勢の老舗食堂「ゑびや」の社長です。
この人、奥さんの実家を継いだのですが、その時はいまだにそろばんで帳簿をつけていたというのですから驚きです。
このAIによって、明日、何名来店があるかをかなりの精度ではじきだしてくれるのです。
的中率は、95.6%
ちょうど、ラジオの取材が入った時は、事前の予測が236名で、結果は225名、的中率はなんと95.6%。
しかも時間帯別に、何のメニューがどれくらい注文が入るかも、予測してくれるそうです。
驚き以外、何もありません。
このAIの導入によって、売り上げは5倍にふくれあがったそうです。
それもそのはず、飲食店の課題は、フードロスと人手不足。
特にお米を切らすと、いったんのれんを下げなければなりません。
ご飯が炊けるまで、営業できなくなります。
それを避けるために、どの店もかなり余分に炊くのが普通です。
ゑびやでは、毎日、6升余らせていたそうですが、AI導入後、1.5升のロスに減ったといいます。
また、人員も混雑に合わせて、配置できるので、合理的に働けるようになりました。
有給休暇の取得も非常に進んでいるそうですから、飲食店にとっては、画期的ですよね。
AIはどうやって、来店客数を予測するのか
では、どうやって来店客数を予測するのか、というと、
分析する情報は、次の項目です。
・天気、気温
・ポスレジの情報(お客さんがいつ何を食べたか)
・店内カメラの画像分析(お客さんの表情で満足度を計測)
・来店客の滞在時間
・外の通行人の数
これらを機械が自動的に分析してくれるそうです。
これが当たらなければ意味がありませんが、的中率は、前述の通り、90%超え!
これは役に立つに間違いないでしょう。
AIシステムを販売へ。エビラボの「タッチポイントBI」
自社で飛躍的な成果が出たので、ゑびやの社長は、別会社をたてて、このシステムを販売することにしました。
それはそうです。独り占めにするのは、もったいないですし、本業に負けないビジネスチャンスになることは、容易に想像できます。
別会社はエビラボ。商品名は、「タッチポイントBI」です。
月額は2〜2.5万円ほどで、利用できるそうです。かなり良心的ですよね。
関心のある方は、こちらのサイトをご覧ください。
タッチポイントBIを導入した店の成果は?
このえびらぼの「タッチポイントBI」をいち早く導入したのが、神奈川で「里のうどん」というチェーン店を展開しているワンオータスの社長です。
藤沢のテラスモール湘南のフードコートの店舗に導入しました。
社長のコメントは、こんな感じでした。
「最初はデータを入れていかないといけないので、すぐには効果はあらわれませんでしたが、今は、これはすごいなと感動しています。
フードコート内の順位はほとんど変わらないのですが、5月は6位だったのが、10月は4位に上がりました。
順位があがったのはうちだけです。今までは経験と勘で、社長の私が言うこともあまり信用されませんでしたが、今は会議で誰も文句を言いません。結果も出てるし。決断がすごく早くなりました。
AI店長いいですよ、眠くならないし、怒ったりもしないし」
と上々でした。
このシステムがいいのは、売り上げは伸びる、フードロスは減る、従業員はきちんと休める、という3本柱のようです。
というか、いいことづくめですよね。
AI店長を導入すると、社長の立場が危うくなりませんか?というレポーターの質問には、
「AIが出してくれた情報を生かすのは人間だから、最後のところではギリギリ共存できる」
と答えていました。
個人的には、この「タッチポイントBI」は、あらゆる飲食店従事者を幸せにする画期的なシステムだと思いました。
できればえびやの社長さんに出版企画をもちかけたいと思った次第です。