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こんにちは、出版社営業部員のかんらくです。

80年代の傑作、ブレードランナー ファイナル・カット(字幕版)を見ました。

今回は、ストーリーには触れずに、折り紙の謎、そして、永遠の謎であるハリソン・フォード演じるデッカードが、人間かレプリカントか問題にフォーカスしたいと思います。

1982年公開の作品では、象徴的に折り紙が登場するシーンが3箇所あります。

 

折紙①  にわとりの意味

1つ目はこれ。

ブレードランナーを引退したデッカードが、元上司のブライアンから、レプリカント始末の依頼を受けた際、それを断った時、そばにいたガフが折りました。

これは、ニワトリ、つまりチキン(臆病者)という揶揄です。

 

IMG 6985

 

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折紙② 人間の意味

2つ目はこれ。

デッカードが、レプリカントであるレイチェルに惹かれ始めていることを、ガフが、からかっているのです。

デッカードのことを折り紙で折ってあるのですが、欲情していることを表しています。

 

IMG 6984

 

折紙③ ユニコーンの意味

3つ目が、映画の核心をつく、この折り紙。

ユニコーンです。

 

IMG 6983

 

なぜユニコーンなのか。

物語の中盤、何の脈絡もなく、デッカードがユニコーンの夢を見るシーンが出てきます。

え? コレ、何のシーン???と、皆、頭をひねる場面です。

そうしたらラストシーンで、ガフがこの折り紙を残していくのです。

 

まるで、デッカードがユニコーンの夢を見たことを知っているぞ、と言わんばかりです。

つまり、

「あなたが見た夢を私は知っている。なぜなら、あなたの記憶や夢は、他人のものを人工的に植え付けられたものだからだ」

というメッセージと理解できるわけです。

 

だから、「レプリカントを退治しているあなた自身も、実はレプリカントなんですよ」

という意味合いになると、多くのファンの間で推測されてきました。

 

私も、それが正解だと思っていました。

しかし、確証があるわけではないので、

このデッカードのレプリカント問題は、ずっと議論され続けてきました。

 

名作の条件は謎があること

永遠の名作たる所以は、答えが出ず、謎が議論され続けるところにあると思っています。

例えば、

「モナリザ」はなぜ、微笑んでいるのか。

「氷の微笑」で、結局シャロン・ストーンは犯人だったのかどうか。

「2001年宇宙の旅」で、なぜ、猿が投げた動物の骨が宇宙船に変わったのか。

これらは、どれも名作ですが、共通しているのは、ずっと議論が続いている点です。

 

もっとも、シャロン・ストーンが犯人であることは、監督がインタビューで半分キレ気味で、確言していますし、「2001年宇宙の旅」のすべての謎は、映画評論家・町山智浩氏によって、すべて解明されているんですけどね。

町山氏の謎解きは、こちらの記事に書きました。

 

いずれにしろ、デッカードの問題は、解決を見ていないので、ファンの間で議論され続け、昨年、この続編が上映されたわけです。

そう、「ブレードランナー2049」です。

 

デッカードは人間か、レプリカントか。最終解答

ところが、その人間か、レプリカント問題。

実はその議論はまったく無意味だと知ったら驚くでしょうか。

なぜそう言えるのかというと、実は、作品を作った監督と、シナリオを書いた脚本家で意見が分かれているからです。

もっというと、ハリソン・フォード本人も、監督と意見が違うのです。

それは、こちらの記事で明かされています。

衝撃ですよ。

これを読んだうえで、映画を見ると、また違った楽しみ方ができるかもしれません。

 

 

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