こんにちは、出版社勤務のかんらくです。
編集部時代に、大量の資料を調べるために、速読集中講座を受講したことがあります。
『フォーカス・リーディング』の著者、寺田氏のセミナーです。
私が受講した時は、まだPHPさんの書籍しか出版されていませんでしたが、今では、ダイレクト出版さんから、以下の最新のメソッドが発売されています。
目次
いちばん知りたいのは
速読に関心のある人は多いと思いますが、
いちばん知りたいのは、本当に、速読ってできるようになるの?
ここに尽きるのではないでしょうか。
実際に講座を受講した私の体験を記したいと思います。
速読はできるのか、ズバリ結論
まずズバリ結論から。速読は実際に確かな効果がありました。
1ヶ月の自宅での自主訓練と、三日間の集中セミナーを受講した結果、
大雑把に言って、ビジネス書の単行本を10〜15分で1冊。理解度は60〜80%で読めるようになりました。
それまで、1冊読むのに、頑張って読んでも、3時間はかかっていましたから、格段に速くなりました。
小説なら、文庫1冊、2、3日はかかっていたのが、1〜2時間で読めるようになりました。
ただ小説は楽しむためなので、早く読んでも意味がなく、プライベートではあまりしません(笑)
好きな映画のDVDを2倍速で観る人はいないのと同じです。
特殊な能力が身につくわけではない
フォーカス・リーディングの肝は、目的に合わせて心を割り切れるようになることです。
特殊な能力が身につくわけではありません。
あらすじをつかむのか、キーワードを探すのか、読む目的に応じて、自在にギアを変えていくのが極意です。
確かに、小説のあらすじは短時間でつかめるようになりました。
逆に、ゆっくり読むより、速読した方が全体のストーリーは理解でき、記憶に残ると体感しました。
これは発見でした。
速読と普通の読書はモードが違う
しかし、普通に読む読書がすべて自然に速読になるわけではありません。
速読をする時には、意識的に速読モードを作らなければならないのです。
と言っても特別なことはなく、速読を始めるぞと意識して、集中力を高めるのです。
一番シンプルな方法は、一点集中です。
下のような教材をもらいます。
左側の●を1分くらい眺めるのですが(詳しいやり方は控えます)、そうすると、自然と速読モードにスイッチが入るんです。
これはスマホのアプリもあります。
速読モードは集中力が要
速読は集中力が要です。つまり気力、体力が充実していなければできないんです。
疲れている時は、パフォーマンスが上がりません。
野球やゴルフなど、どのスポーツでも、体調によっていつも同じ結果が出せるわけではないのと同じです。
フォーカス・リーディングとは
速読にもいろいろなスクールやメソッドがあります。
後で述べますが、3つほど、都内の他の無料体験を実践してみた結果、私が選んだのはフォーカス・リーディングでした。
開発者である寺田氏の、(おそらく)最初の著書が、これです。
はじめに述べたように、私が読んだのは上記のPHPさんの書籍ですが、
現在は、ダイレクト出版さんから出版されている『フォーカス・リーディング習得ハンドブック』を、寺田さん自身も勧められています。
いろいろと経験を重ねられ、よりユーザーのニーズに寄り添う形になっているようです。
寺田氏が自ら速読をしている時の目の動きをアップした有名な動画がこちらです。
私は、書籍も読み、3日間集中講座にも参加しました。
極意は目的に合わせて読み方を変える
「フォーカス・リーディング」は、目的に合わせて速読するメソッドです。
超人的な速読ではなく合理的で科学的なメソッドです。
超速スピードで同じ理解度を維持するのは不可能
いろいろ取り組んだ結果、ゆっくり読んだ時と同じ理解度を保ちながら、スピードだけをトップギアにするのは、不可能だと痛感しました。
一部の特殊能力を持った人なら写真を撮るように読むこともできるのかもしれませんが、凡人の自分には無理だとハッキリしました。
そう思うと、かえって気持ちが楽になるものです。
同じ理解を保ちながら超人的なスピードで読む速読は不可能と、アメリカの論文でも証明されているようです。
まずは、寺田氏の書籍を読んでみて、自分が速く読みたい目的に合致しているか、メソッドが自分に合っているか、検証してみるといいと思います。
集中講座の概要はこんな感じ
オフラインの集中講座の概要を紹介しましょう。
1ヶ月の事前訓練を含めた3日間の集中講座で、12万円強(当時)でした。
会場は、東京日本橋のコレドのビルにある綺麗な会議室でした。
福岡、大阪、名古屋の会場で開催されることもあるようです。
30人くらいで、9時集合、17時解散くらいだったと記憶しています。
講座の内容は
講座の内容は、寺田氏の話と、自分で持参した新書や単行本を実地に速読してみる実戦編です。
3日間の講座終了後は、アフターケアもありますし、メルマガも届きます。
受講後は
メールでいろいろ質問することもできるので、ずっと寺田氏との関係を続けることができます。
講座受講後に、スパッと放り出されるわけではないので、そういう意味でも安心です。
受講したのはもう6、7年前ですが、今でもメールが届きます。
受講後は、速く読めるのが楽しくて、仕事の帰りに駅の書店で、1冊ビジネス書を速読するのがしばらくの間、習慣になりました。
再受講もできる
1万円くらいで、オフラインの講座をもう一度受講することもできます。
私も翌年、東京国際フォーラムの会議室での講座を1回受講しました。
どれくらい身につくかは、取り組む姿勢次第で個人差があると思いますが、断言できるのは、決して詐欺まがいの講座ではなく、誠実なメソッドであるということです。
プレの自主訓練
集中セミナー受講までに約1ヶ月間、自宅での課題を与えられます。いわば自主練です。
講座に参加するのは、この自主練をきちんとこなすのが条件になります。
ざっくり言うと、以下のような教材を目で追う訓練などをします。
1日15分から30分くらい。最後の方は1時間くらいかかったこともありました。
速読を志した目的
そもそも速読はあくまでも、読書の手段なので、何のために速読をしたいのかという目的が大切です。
私は、編集の仕事で、たくさんの書籍を読みこんで、著者に執筆していただくための資料を集めるためでした。
とにかく冊数を読みこなさなければならなかったのです。
今は、仕事が営業メインに変わり、その必要性があまりなくなりました。
それでも、いざ、もう一度やろうと思えば、できると思います。
その他の速読、無料体験
前述しましたが、フォーカス・リーディングを選ぶ前に、飯田橋とサンシャインシティの上層階に教室がある速読講座をそれぞれ無料体験してみました。
どちらも詐欺まがいとは思いませんでしたが、そもそも講師の実力もよく分からないし、感覚的に自分には合わないような気がしました。
結果、堅実なフォーカス・リーディングというメソッドを選んで良かったと本当に正解だったと思っています。
この体験が、誰かのお役に立てば、うれしく思います。