こんにちは、出版社営業部員のかんらくです。
姉の勧めにより、広瀬すずさん主演の映画「四月は君の嘘」を見ました。
少女マンガが原作かと思っていたら、少年マガジンに連載されていたんですね。
見てよかった満足度は★★★星3つです。
この映画は、とにかく広瀬すずの存在感、キャラの魅力が圧倒的に印象に残りました。
その魅力は魔力的なほどです。
見終わってから、3日くらい残像が浮かび、心に余韻が残っていた感じです。
あらすじ。山崎賢人と広瀬すずのダブル主演
物語のあらすじは、こんな感じです。
“ヒューマンメトロノーム“と称された天才ピアニスト・有馬公生は母の死を境にピアノが弾けなくなった。
高校2年生となった4月、公生はヴァイオリニスト・宮園かをりと出会う。
彼女の自由な演奏に触れた公生は、ピアノと母との思い出に再び向き合い始める。
(ぴあ映画生活)
有馬公生を山崎賢人、宮園かをりを広瀬すずが演じています。
広瀬すずの魔力的な魅力
広瀬すずが演じる宮園かをりは、心のリミッターが外れています。
そういうキャラは、ヒーローでもヒロインでも強烈に人を惹きつけ、心をわしづかみにするんですよね。
言葉を変えると、型破り、天真爛漫、自由奔放。女の子なら明るく弾けるような笑顔が特長です。
たとえば、マンガで言うと、「みゆき」の若松みゆき、「修羅の門」の陸奥九十九、歴史上の人物で言えば、坂本竜馬、源義経といったところです。
人は、ほとんどと言っていいほど、心にリミッターをかけて、行動しています。
リミッターとは、こうでなければならないという常識や固定観念、体面やメンツ、他人からどう見られているかという羞恥心です。
もちろん、社会生活を送るために必要なことでもあるのですが、それによって、本当はやりたいことを抑えたり、他人に見栄えのいい仕事や環境を選んだりしてしまいがちです。
特に日本は恥の文化ですから。
心のリミッターを外した人は、「他人の目」というモノサシでは動かずに、迷いなく「自分の心の声」に従います。
それを律するルールはただ一つ、他人を傷つけない、迷惑をかけない、ということだけです。(と言っても、できるだけ)。
そういう人の生き様は強烈にキラキラしているので、魔力のように魅せられてしまいます。
広瀬すずの心のリミッターが外れた瞬間(ここからネタバレあり)
今回も広瀬すずに、魅せられました。
しかし、彼女もはじめからリミッターが外れていたわけではありません。
難病を発症した彼女は入退院を繰り返し、ある日、夜の病院で泣き崩れる両親の姿を見た時、自分の命はもう長くないと悟ったのです。
その時、心のリミッターが外れました。
残された人生、とにかく、他人の目を気にせず、やりたいと思ったことはなんでもやろうと覚悟が決まったのです。
その一つの名場面がこれ。橋の上から、制服のまま飛び込むシーンです。(定番ですけど、いいシーンです)
山崎賢人も気弱でネクラな青年の役を見事に演じています。
本来の彼自身は真逆のキャラクターだと思いますが、この役では見事に頼りなさが発揮されています。
さすが!と思いました。
とはいえ、やっぱりこの映画は、広瀬すずに始まり、広瀬すずに終わっています。
だから、どうか最後まで死なないで、とずっと願っていました。
が、やはり、手術虚しく、10代の若い命を散らして逝きました。
その時の喪失感がたまりませんでした。
物語の流れでは、それがあるべき結末でしょうけど、やっぱり、彼女には生き残ってほしかった!
もし生きていたら、私は星四つをつけたと思います。
最後に、冷静な分析を。
ストーリーの構成が、「いま会いにゆきます」によく似ていたので、もしかしたら著者は無意識のうちに影響を受けているのかも、と思いました。
ヒロインの死後、手紙もしくは日記で、彼女の本心を知るという構成です。
しかも、実はヒロインは初めて会った時から、彼のことを好きだった、というパターンです。
これは心にグッとくる強い型なので、似ていてもまったく問題ないと思っています。
とにかく泣ける映画です!