こんにちは、出版社営業部員のかんらくです。
デンゼル・ワシントン主演の「イコライザー (字幕版)」を見ました。
デンゼル・ワシントンはとんでもないクズのような男の役もけっこう多いですよね。
「フライト」「トレーニング・デイ」・・・とか。
でも、今回はかなりいい人間の役です。
およそのストーリー
およそのストーリーを「映画生活ぴあ」から引用します。
元CIAの凄腕諜報員のロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、昼間は生真面目にホームセンターで働いているが夜は別の顔を持っていた。
ある夜、娼婦の少女テリー(クロエ・モレッツ)と出会い、彼女を囲っているロシアンマフィアの非道を知った。
マッコールは、彼にしかできない“仕事“の遂行を決意する。
デンゼル・ワシントンは、元CIAの凄腕のエージェントで、どうやら妻子を失い、今は一人で暮らしています。
何しろ、武器を持たずに、現場にあるもので、法で裁けない悪モノたちを容赦なく消していきます。
たまたま行きつけのレストランで知り合ったクロエ・モレッツ演じる娼婦を助けるために、ロシアン・マフィアを一個丸ごと壊滅させてしまうのです。
「イコライザー」で監督がいちばん伝えたかったこと
このイコライザーで、監督がいちばん伝えたかったのは、おそらくこのメッセージです。
クロエが、「本当は歌手になりたいんだ」という夢を語るのですが、すぐに「現実は違うけどね」と自嘲します。
ワシントン「なれるよ、そうなりたいとのぞむなら、何にでもなれる」
クロエ 「そっちの世界ではね。私の生きてる世界じゃ無理」
ワシントン「世界をかえろ。体と知力と心だ」
そして、さっきも言いましたが、このクロエを守るために、ロシアン・マフィアを一個丸ごと壊滅させてしまう物語です。
デンゼル・ワシントンの人間性がよかった
暴力的な映画なのに見終わったあとの印象が悪くない。
なぜか。
ワシントン演じるマッコールは、弱きものへの愛があるからです。
彼は、どういう経緯か今はCIAでは死亡したことになっており、昼間は「イケア」のようなホームセンターで働いています。
すると、仕事仲間の若いチャラチャラした男たちも「おっさん、おっさん」とからんできます。
それは悪意ではなく、好意をもって、ワシントンに近づいてくるのです。
それは、ワシントンが、彼らを見下していないからだと思います。
彼らは言ってみれば学歴もない低所得者たちです。
ワシントンのような元CIAの上級エージェントからすれば、ついついバカにして、見下す心が透けてしまいそうな気がします。
しかしワシントンは、そんな気持ちはなく、善意をもった人ならば、貧しくても弱くても、一人の人間として、尊重しているのが伝わってきます。
だから、見ていていやな気持ちがしないのだと思います。
レジのおばさんが強盗に奪い取られた指輪(親の形見)を単身奪い返して、さりげなく、レジスターの中に返却します。
まるで何事もなかったかのように。
警備員になりたいという太った若者の夢を叶えるのにも、協力してやります。
一円の得にもならないのに。
実際、彼は警備員になりました。
そしてもうひとつ、ワシントンはとても几帳面です。
紙の折り方に、几帳面さがあらわれていました。こんなシーンは随所にあります。
そして、夢に向かって背中を押してもらったクロエは、最後にこんな素敵な笑顔を見せてくれます。
足長おじさんのようなデンゼル・ワシントンでした。
最後にタイトルについて考察
最後にタイトルについて考察します。
「equalize」とは、平らにする、とか、平等にする、同等にする、という意味があります。
ですから、「equalizer」とは、平穏を脅かす悪党を取り除いて、平和を保つ者という意味になるでしょう。
それが、特殊エージェントのワシントンの仕事です。
そして、そこにはもう一つ隠れた意味が込められていると思います。
前にも書きましたが、彼は、貧しいものや社会的な弱者を見下すことをしません。
社会的立場が高かろうが低かろうが、自分と同等に、平等に見ています。
「平等に見る者」という、彼の人柄も表してるのではないかと思っています。
何しろ、後味のいい映画ですよ!
ちなみに、「イコライザー2 (字幕版)」は、第1弾よりもさらに面白かったです!
2が1をしのぐのは珍しいケースですね。