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こんにちは、出版社社員の映画好き・かんらくです。

M:iシリーズ最新作ミッション:インポッシブル フォールアウト (字幕版)をトーホーシネマズで観てきました。

ちなみにフォールアウトには、「放射性降下物」という意味があるようです。

今回のミッションは同時核爆発テロを防ぐというものですから、まさにそのものズバリです。

余談ですが、映画館の席って、いろいろな場所を試してみましたが、結論として、この赤枠のあたりがいちばんいいと思っています。

 

スクリーンショット 2018 08 26 23 29 26

 

目の前が広い通路になっていて、前の席の人の頭の動きが気になったりすることもありません。

映画に集中できます。

その列で、できるだけ中央に近いほど、映画の世界観に没頭できる気がします。

 

「フォールアウト」はアクションが異次元レベル

さて、話を戻しますと、「フォールアウト」は、ハッキリ言って、シリーズ最高傑作といえるでしょう。

アクションが振り切れていて、その振り幅は成層圏を超えて宇宙まで到達している感じです。

あまりに現実離れしていて、もはやファンタジーです。

それをオール・スタントなしで、主演のトムが実際に自らやっているというのですから、正気の沙汰とは思えません。

だって、この映画のためにトムはヘリの免許まで取得して、しかも、きりもみ墜落さえ、自分でやっているんですから。

もうなんでもありです。

すべてがありえないくらい紙一重の連続なのですが、中途半端なリアリティなんか度外視しているので、ハラハラを超えて、むしろ非常に快感になってくるんですよ。

脳内に何かが分泌されているのかもしれません。

「なんか、これ辻褄が合わないんだよな」とか、「これはありえんでしょ」とか、そんな感情が不思議なくらいわいてこないんです。

ですから、見終わったあとの満足度は★★★★星4つです。

 

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トム・クルーズが骨折した伝説のビルジャンプ

カースタントも、ヘリのバトルも、飛び降りも、どれひとつとっても、よく命があったな〜というものばかりです。

ジャッキー・チェーンでさえ、かすんでみえます。

シリーズ4のドバイのホテル、ブルジュ・ハリファの外壁をロープ1本で駆け回ったあたりからトムは、恐怖心をどこかにやってしまったのではないかと思います。

もしかしたら、「いざとなったら撮影中に死んでもかまわない」くらいに思っているんじゃないかとさえ感じますよ。

(その理由は後述する町山智浩氏の解説で明らかになります)

さて今回、トムが骨折したことで、脚光を浴びたビルジャンプは、間違いなく必見シーンです。

カメラがトムの後ろから追いかけているので、自分もトムと一緒にジャンプしているようなスリルが味わえます。

これはもう映画というより、USJの体験型アトラクションです。

そのシーンは、こちらの公式サイトで公開しています。

ミッション・インポッシブル フォールアウト公式サイト

(「スタントアナリシス<ビルジャンプ>」のボタンから入れます)

なんと高さ70メートルのところでジャンプしていたんですね。

よく足首の骨折だけで済んだなと思います。

体ごと、ド派手にコンクリートの壁面に激突しているのですから、肋骨が5、6本折れていても不思議ではありません。

 

ジュリアとの再会シーンが素晴らしい

シリーズ3で結婚し、「4」で悲しい別れをしたジュリアと再会するシーンがとてもよかったです。

ジュリアには新しい夫がいるのですが、お互いをまだ大事に思っているのが伝わってきて、アクションだけでなくヒューマン・ドラマとしても満足できました。

トムをはさんで、ジュリアとイルサ(新ヒロイン)が対面するのもたまりませんね。

 

「M:i」シリーズは展開が早すぎて理解不能。だけどそれでいい

この作品、展開が早すぎて、ストーリーを追いかけるのが本当に至難です。

誰と戦っているのか、なぜ戦っているのか、リアルタイムではとても理解できません。

あとから、ネットであらすじを見ても、どうもよく分からないんです。

でも、その理由がこれを見てよく分かりました。

TBSラジオ「たまむすび」

映画評論家・町山智浩氏の解説をテープ起こししてくれているサイトです。

「フォールアウト」は脚本を元にアクションがあるのではなく、はじめにトムのやりたいアクションがあって、そのシーンを挿入するためにシナリオが後付けでつくられていることを知りました。

そりゃー辻褄が合わないところもあれば、強引な展開も出てくるはずです。

そもそも、話に筋を通す気など製作側にないのだから、辻褄を考える必要などなかったのです。

このことを知ってから、このシリーズの設定を理解しようとするのはやめました。

 

ストーリーを難解にしている3つの要素(ここからネタバレあり)

おそらく映画を観た人は、次の3つの組織の関係に頭を悩ませると思います。

 ●ソロモーン・レーンとその残党(アポストル)

 ●ジョン・ラーク 基本一匹狼のテロリスト・・・ソロモーン・レーンと思想が合致し協力体制

 ●ホワイト・ウイドウ 武器商人、仲介人(CIAの情報屋の顔も持つ。だから複雑)

もし、「やっぱり、こじつけなりにもストーリーを理解したい」という方のためにはこちらのサイトがおすすめです。

難解でこじつけのストーリーをなんとか分かった気になれます。

 

フォールアウトのアクションが振り切れている訳

それともう一つ、トムのアクションが今回、特にぶっ飛んでいる訳も分かりました。

奥さんと別れて、親権もとられ、今のトムには守るべきものがないということです。

あまりに命知らずなので、次回作で本当に命を落とすのではないかと心配しています。

いずれにしろ、心身ともに振り切れたトム・クルーズのアクションは絶対に見るべきだと思います。

 

ハリウッドは内通者が多すぎる

この作品は、トムに協力するはずのウォーカーというCIAのエージェント自体がテロリストだったという、ある意味予想通りの展開だったのですが、そいつがCIAの内部に自分の息のかかった部下をたくさん送り込んでいました。

そのせいで、IMFのハンリー長官が殺されてしまうんです。

この人、けっこう好きだったので残念です。

しかもウォーカーはミッションのかなり早い段階でイーサン(トム・クルーズ)に、命を助けられているのに、とんでもない恩知らずです。

M:iシリーズにしろ、24にしろ、メンタリストにしろ、アメリカの特殊エージェントものの物語は組織に内通者や裏切り者が多すぎです。

冷静に数えたら、組織の半分くらいが内通者じゃないかと思います。

もはやどっちが内通者か分かりません(笑)

最近は、誰が裏切り者か登場時点で、だいたい分かるようになってきました。

 

かくれた必見シーン。トムの人柄が伝わる名場面

あまり話題になりませんが、トムの人柄が伝わる名場面があります。

パリの街中で、ミッション遂行のため、テロリスト組織に協力するふりをするシーンがあります。

その時、逃亡の道中、若い女性の警官とバッタリ鉢合わせになるんです。

警官は銃をかまえ、逮捕しようとします。

そう、こんな味方もいない危険な場面で、けなげにも任務を遂行しようとしたのです。

服装からするに、おそらく新米の巡査クラスでしょう。

すると、テロリストの一人が警官に向けて発泡しました。

腹部に命中します。崩れ落ちる女性警官。

イーサンは呆然としますが、正体を明かすわけにいかないので、助けるわけにもいかない。

テロリストが警官にとどめを刺そうと銃口を向けた瞬間、イーサンはテロリスト3名を瞬殺します。

その後女性警官に歩み寄り、肩の無線を外して彼女の口元にあて、「この無線ですぐに助けを呼ぶんだ。すまない、本当にすまない。許してくれ」と半べそをかきながら、その場を去っていきました。

彼女はそのトムの様子を見て、混乱し、信じられないというような、それでいて何かを察したような複雑な表情をします。

その警官の表情は本当に必見です。

致命傷ではないので、おそらくその女性は助かるでしょう。

ミッションより人間的な判断を優先させた、名場面です。

このシーンもぜひ注目して観てもらいたいと思います。

 

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