こんにちは、年間100本超えの映画好き、かんらくです。
トム・ハンクス主演の「ハドソン川の奇跡」をNETFLIXで鑑賞したので、その感想を書きます。
クリント・イーストウッド監督の作品は、本当に名作ばかりですね。
ジーンと胸に響く映画で観てよかった度は★★★★☆星4つです。
アメリカの航空機が、離陸後すぐにエンジントラブルを起こし、真冬のハドソン川に奇跡の不時着をしたというニュースはリアルタイムで見ていました。
乗員乗客155人を全員救出という、機長の英雄的な判断と技術に、心から喝采を送ったのを覚えています。
その実話に基づいた映画なのですが、まさか、そのかげで機長に犯罪者の汚名が着せられようとしていたとは夢にも思いませんでした。
目次
およそのストーリー
2009年、USエアウェイズ1549便がニューヨーク・ラガーディア空港を離陸直後、バードストライク(鳥の群れが飛行機に衝突すること)を受け、エンジンが停止。
管制塔は最寄りの空港への緊急着陸を指示するが、機長のサレンバーガーは空港に引き返すのは不可能と判断。
ハドソン川への不時着水を決断します。この辺りの緊迫感が凄まじくリアルです。
英雄が一転
後から分かるのですが、無事に着水する成功率は限りなくゼロに近かったそうです。
冒頭から、機長役のトム・ハンクスが、国家運輸安全委員会から厳しい追及を受け、不安な表情を見せています。
乗客を危険にさらしたという、追及です。
安全委員会の追及
追及のポイントは、機長は左右両方のエンジンが完全に停止していたと断言するも、安全委員会は、各種データから左エンジンはまだ機能していたと主張します。
そして、トラブル直後に空港に引き返していれば、乗客を危険にさらすことはなく無事に着陸できたというのです。
それを、別のパイロットで何度もシミュレーションを繰り返し、証明します。
うまらぬギャップ
機長と副操縦士は、安全委員会の分析が現場の感覚とあまりにもかけ離れていることに戸惑い、その分析は間違っていると主張します。
しかし証明するすべがありません。機長に不利な情報ばかりが報告され、もはや絶対絶命の様相を呈します。
国民やメディアは英雄と持ち上げる一方で、国家からは、間違った判断で155人の命を危険にさらした責任を問われ、まるでA級戦犯のような扱いを受けるのです。
英雄か、犯罪者か
なんとも理不尽な気がしてなりませんが、安全委員会も機長を陥れようとしているわけではなく、客観的に検証する職務を果たしているだけなので、悪意はありません。
果たしてサレンバーガー機長は英雄となるのか、はたまた犯罪者となるのか、ハラハラ、ジリジリします。
正義は主張しなければならない
この映画で学ぶのは、身の潔白は待っているのではなく、自分で証明しに行かなければならないということです。
沈黙は時に金ではなく、信念に従って行動したならば声をあげなければならないことを強く感じました。
もし、サレンバーガー機長が諾々と委員会の判断に身をゆだねていたら、間違いなく誤った選択をした機長と烙印を押されたことでしょう。
ここが必見!
1.まず、サレンバーガー機長がハドソン川への着水を決断し、着水瞬間までのシーンは圧巻です。まるで自分が搭乗しているような錯覚を覚え、手に汗握らずにおれません
2.映画の終盤、サレンバーガー機長が、自分の決断が正しい判断であったことをいかにして証明するのか、必見です。
3.国家運輸安全委員会が最終決断を下したあと、女性のメンバーが機長にかける言葉が胸にジーンときます。泣きポイントです!
4.そして最後に、副操縦士に向かって、「もし今度同じことが起きたら、あなたは同じことをしますか?」と問いかけるのですが、副操縦士の答えがウィットとユーモアが効いていて最高なんです。
この答えによって、恨みもわだかまりも超えて、映画自体がものすごく後味の良いものになっています。
サレンバーガー機長のプロフェッショナル
そして、この映画は、実話に基づいているので、多くの学びがあります。
奇跡は偶然ではなかった。
サレンバーガー機長でなかったら、155人は生きていなかったかもしれません。
機長のプロフェッショナルは、こちらの記事にくわしく解説されています。
準備なくして奇跡はない。イチロー選手を彷彿としました。勉強になりますよ。
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視聴できるラインナップは、時期によって変わりますので、最新情報はこちらからも確認できます。