こんにちは、出版社営業部員のかんらくです。
「言葉は本当にこわいな〜」ということを、つくづく感じています。
たった一言で、人間関係が壊れることも、人生を棒にふることもあります。
「排除します」の一言で
印象的な例でいえば、小池都知事が、
「排除します」
のたった一言で、希望の星から凋落の星に転落してしまいました。
一時は、このまま政権をとるのではないかと思うほどの勢いでしたが、驚くほどの衰退ぶりです。
わずか一言で一政党を壊滅させてしまったのです。
小池都知事も痛恨だったことでしょう。
「たった二千部ですか」の一言で
職場でも、一言の怖ろしさを実感したことがあります。
私が勤務している会社は、小出版社なので、滅多にベストセラーなどないのですが、たまたま飛ぶように売れた時がありました。
その時は、毎週のように増刷、増刷を重ね、その数も数万部単位で刷りを重ねたのです。
そんなことはほとんどなく、どの出版社でもたいていの本は、重版出来といっても、数千部単位で刷るのがふつうです。
ところが、我が社に出入りしていた印刷会社の担当は、入社数年の新人さんだったので、それが当たり前と思ってしまったのでしょう。
他の取引先の出版社で、二千部の増刷を発注された時に思わず「たった二千部ですか」と言ってしまったのです。
当然のごとく、先方の逆鱗に触れました。
即刻、取引を打ち切られてしまったそうです。
その印刷会社の担当は、我が社の担当も外され、内勤事務に回されてしまったと、後任のベテラン社員が語っていました。
人のふり見て我がふり直せ。
一言で人生が変わるこわさを、学びました。
否定する言葉は一切使わないようにする
自分では、そんなに悪い言葉と思わずに使っていても、言われた相手には、大きな傷を与えることがあります。
言っている自分には、言われた相手の気持ちは分からないことが多いのです。
ですから、日頃から、誰かを否定する言葉を言わないという習慣が大事だと思います。
他人の地雷はなかなか分からないものです。
思いもよらないところに埋まっているものです。
それは知りようがないので、人を否定する言葉、ネガティブな言葉は一切使わないようにする、という覚悟が必要だと思っています。
(それでも出てしまった時は、仕方ないとあきらめればいいのです)
5人に1人がHSP
最近、HSPという言葉が、認知度を高めています。
Highly sensitive personの略で、「とても敏感な人」とか「ひといちばい敏感な人」と訳されています。
そういえば、最近本屋さんで、よく敏感とか繊細というタイトルの本を見かけるな〜と思う人もあると思います。
(HSPに関する売れ筋本の情報は、こちらの記事にまとめました。関心のある方はお読みください)
このHSPは、他人から言われる言葉にも極端に傷つきやすい特性があります。
5人に1人がこのHSPと言われていますから、否定的な言葉、マイナスの言葉は極力使わないようにすることが人間関係を壊さないために、大事だと思っています。
「吐く」という文字
「吐く」という字は、口へんに十(プラス)一(マイナス)と書きます。
そういえば、口は、プラスの言葉もマイナスの言葉も吐きます。
しかし、「吐」くという漢字から「ー(マイナス)」を取ると、「叶う」という字になります。
プラスの言葉だけを使うようにすると、望みが「叶う」からかもしれません。
帝京大学ラグビー部を9連覇に導いた言葉
この間、「世界一受けたい授業」を見ていたら、帝京大学のラグビー部を9連覇に導いた岩出監督が、その驚きの指導法を語っていました。
今年1月に行われた全国大会の決勝で、帝京大学は前半を終え、7ー17と、明治大学に10点のリードを許してしまいます。
そんな厳しい状況の中、岩出監督はハーフタイム中選手達に、驚きの言葉をかけました。
その言葉とはなんと、
「楽しくなってきたでしょう」。
だったのです。
大学のラグビー部といえば、前時代の根性論の体育会系のイメージが強い競技ですが、ピンチに立った時に監督が放った言葉は、選手たちの否定ではなく、究極のポジティブワードでした。
その結果、帝京大学は後半、驚異の巻き返しを果たし、見事、前人未到の9連覇を成し遂げたのです。
印象的だったのは、ラグビー部の選手たちの表情が、本当に楽しそうで伸び伸びしていたことでした。
言葉はもろ刃の剣です。
プラスの言葉だけを使うように心がければ、相当、人生は楽しくなると思っています。
この記事がだれかのお役に立てば幸いです。