こんにちは、出版社営業部員のかんらくです。
最近、つくづく感じていることがあります。
それは、
仕事は「何をするか」よりも、「誰とするか」のほうが、はるかに大事ということです。
昔は、何をするかこそが、重要だと思っていました。
ところが、何で見たか忘れましたが、以前、人間の幸福度を調査した研究で、好きな仕事をしている人よりも、自分が必要とされている仕事をしている人のほうが、幸福感が大きい、というレポートを見たことがあります。
それを読んだ時、価値観がガラッと変わるくらいのインパクトを受けたのを覚えています。
漠然と感じていた自分の実感にピタっと重なったからです。
それ以来、それを立証するような情報が次々と私のアンテナにかかってきました。
目次
半沢直樹の名言
池井戸潤氏の最高傑作(と私が思っている)『ロスジェネの逆襲』で、半沢直樹が部下にこんなことを言っていました。
「サラリーマンは――いや、サラリーマンだけじゃなくて全ての働く人は、自分を必要とされる場所にいて、そこで活躍するのが一番幸せなんだ。会社の大小なんて関係がない。知名度も。オレたちが追求すべきは看板じゃなく、中味だ」
(『ロスジェネの逆襲 (文春文庫)』)
まさにこのことなんです。
ベストセラー『嫌われる勇気』のメッセージ。幸福とは他者貢献
自分が必要とされるところで仕事をするのが幸せなのは、人は、誰かの役に立っていると感じられることが、一番のやり甲斐であり、生きがいだからだと思います。
ダブルミリオンを達成し、今も売れ続けている『嫌われる勇気』にも、こう書いてありました。
もうあなたもお気づきですよね? すなわち「幸福とは、貢献感である」。それが幸福の定義です。
(『嫌われる勇気』)
貢献感とは、誰かの役に立っているという感覚のことです。
考えてみれば、どんな発明や発見をしても、それを誰にも知られず、誰にも喜んでもらえなかったら、やりがいは感じられないですよね。
イチロー選手がメジャーリーグで3000安打を達成した時のコメントが、ちょっと意外だったのですが印象的でした。
「あんなに達成した瞬間にチームメートたちが喜んでくれて、ファンの人たちが喜んでくれた。僕にとって3000という数字よりも僕が何かをすることで僕以外の人たちが喜んでくれることが、今の僕にとって何より大事なことだということを再認識した瞬間でした」
ひたすら自己の記録とストイックに向き合っているイメージのイチローですが、やっぱり、だれかの役に立っているという貢献感が、喜びの源泉なのですね。
ハーバード大学の史上最大の幸福調査
結局、人は、人との関係によってしか、幸福感、満足感はえられない、ということだと思います。
それは、ハーバード大学の研究によっても、明らかです。
75年に渡る研究ではっきり分かった事は、私たちを健康に幸福にするのは、富でも名声でも無我夢中で働く事でもなく、良い人間関係に尽きるという事です。
この研究に関心のある方は、こちらの記事も読んでみてください。
結論。何をするかより、誰と仕事をしたいかを物差しにしよう
結局、すべては人なんですよね。仕事もプライベートも。
年を重ねるほど、その思いは深まります。
人と向き合わなければ、いい仕事はできません。
繰り返しますが、人との関係によってしか、仕事のやりがい、満足感はないと思います。
何をしたいかより、誰と仕事がしたいか、ということがいちばん大事だと言うゆえんです。
もちろん、やりたいことと両立すれば、ベストでしょう。
また、どうしてもやりたい仕事、成し遂げたい夢がハッキリしている人は、その中で、仕事のパートナーを選んでいくという道もあると思います。
いずれにしろ、どちらを優先するかとなったら、誰と仕事をしたいかだと確信しています。
誰と仕事をするかの物差し
誰と仕事をするか、の物差しは、これだと思います。
●自分を必要としてくれる人
●自分を認めてくれる人
●人として、信頼できる人、尊敬できる人。つまり、人間性の豊かな人
人の考え方、好み、人間性を何かと否定する人は、やめたほうがいい、距離を置いたほうがいいと思っています。
たとえ才能があったり、権限のある人でも、人を見ないで、自分の保身ばかり考えている人とは決して関わらないほうがいいのです。
仕事は何をするかより、誰とするかが大事。
今は、ハッキリとそう思っています。