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こんにちは、映画好きの出版社社員、かんらくです。

Amazonプライムの見放題で、WOWOWドラマ「推定有罪」を見ました。

事前の予備知識が一切なかったので、それほど期待はしていなかったのですが、観てよかった満足度は、★★★★星4つです。

Amazonプライムに加入していて、この作品を観ないのはあまりにもったいないと思いました。

絶対に見るべき、落涙必至の名作です。

すぐに見たい方はこちらからダウンロードできます。推定有罪 第1話

これを観るためだけに、Amazonプライムに加入しても十分に元がとれます。

WOWOWの社会派ドラマのクオリティは、本当に高いですよね。

全然知らないところに、こんな宝物が眠っているんですから、本当に油断がなりません。

もっと宣伝しないと本当にもったいないです。

では、一人でも多く、この名作に触れてもらえるように、レビューをつづっていきたいと思います。

 

「推定有罪」最終話は、泣きっ放しで見るはめになる

まずはこの作品について、いちばん伝えたいことをズバリ書いてしまいます。

このドラマはとにかく最終話が必見です。

アマゾンのレビュー(しかもおそらく男性)にも、

最終回は、ずっと泣きながら見る羽目となりました

というコメントがありました。

他にもまったく同じような感想が、ネット上にあがっていました。

本当に見応えがある全5話でした。最後の5話はなんかずっと泣いてたかも。

さずがに大げさじゃないかな〜と思っていましたが、事実でした。

これでもかと涙腺を責めてくる

ということは、最終話の泣けるポイントは1ヶ所ではないということです。

これでもか、これでもかと涙腺を責めてきます。

おかげで私は埼京線の車中、スマホで観ていたのですが、あふれる涙をどうしようもできませんでした。

幸いにも平日の昼間だったので、周りに人がなく、助かりました。

事件はシーズン4までで、ほぼ真相が解明されるのですが、実はシーズン5(最終話)にこそ、この作品の価値が凝縮されているんです。

50分ほどのストーリーですが、密度がすごいです。

第5話が肝!

監督と脚本家の情熱は最終話に注がれていて、そこへ観客を連れていくための1〜4話なのでしょう。

ですから、最終話を見なかったら意味がありません。

第4話で、真相は解明されるので、そこで視聴をやめてしまう人があるのではないかと危惧してしまいます。

繰り返しますが、この作品は最終話が肝なのです。

 

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「推定有罪」あらすじ

はじめに、いちばん言いたいことを書いたので、次に、そもそもどんな物語なのかを。

作品のテーマは冤罪です。

それも、当時まだ不安定だったDNA鑑定の過信から起きた事件です。

幼女殺害の冤罪を着せられ、12年間、服役していた篠塚という男性(國村隼)が出所するところから始まります。

週刊潮流の記者・加山(仲村トオル)は、当時、篠塚が犯人だというスクープ記事を書き、それをきっかけに警察は篠塚を逮捕してしまうのです。

その決め手となったのがDNA鑑定でした。

しかし、それは当時まだ精度が低かった鑑定の間違いだったのです。皮肉にも、12年後に進化したDNA再鑑定によって、篠塚の冤罪が証明されたのでした。

誤報の記事を書いた記者と、誤認逮捕した警官・浅田(陣内孝則)が、過去に犯した自分の過ちに真摯に向き合っていきます。

國村さんは腹黒いダークな役回りが多いので、冤罪もすぐには信じられませんでしたが、テーマはそんなところにはありませんでした。

 

「推定有罪」が提起する社会問題

この作品では、冤罪を軸に、多くの問題提起がなされます。

・「疑わしきは罰せず」の推定無罪の司法社会で、なぜ冤罪が起きるのか。

・被疑者は、なぜ、やってもいない罪を自白するのか。

・加害者家族の苦しみとは? 冤罪ならなおさら。

・加害者は法に守られるのに、被害者遺族を守る法制度はない、という理不尽。

・冤罪加害者は、収監された歳月をとりもどせるのか。

提起されている社会問題は、挙げればキリがありません。

だからこの作品は、サスペンスでも、エンタメでもありません。

真犯人が誰かということは、もちろん明らかになりますが、それがメインのテーマではないのです。

明確で強いメッセージをもった社会派のヒューマンドラマです。

私は特に、やってもいない罪を自白せざるをえなくなる、被疑者の心理がよくわかりました。

いちばんの決め手は、「このままだと、死刑になるぞ」という刑事の言葉がトリガーになっていました。

 

「推定有罪」のメッセージがしみる

このドラマには、太くて強いメッセージがたしかに存在します。

最終話から伝わってくる明確なキーワードがあるんです。

それが何かは、あえてここでは書きません。

が、冤罪加害者である篠塚の恩師(草笛光子)が、作家・山本周五郎の言葉を引用して、彼に言い聞かせる印象的なシーンがありますので、必ずハッキリ分かります。

12年という歳月を理不尽に奪われた冤罪加害者にも、希望があることを示し、それはそのまま視聴者の多くにも希望と指針を与えてくれるのです。

このメッセージによって、ただのサスペンスに終わらず、ものすごく強い社会性をもった作品に昇華しています。

 

仲村トオルの名演が光る

記者役の仲村トオルの演技がキラリと光っています。

誤報を書いて、冤罪を生んでしまったのですが、それをごまかさず、心から謝罪しています。

仲村トオルは、筋を通す一本気な男の役があっていますね。

同じくWOWOWの連続ドラマ「空飛ぶタイヤ」でも、同じタイプの役柄でした。

こちらも落涙必至の素晴らしいドラマです。

原作は、半沢直樹で有名な池井戸潤氏です。

大手自動車メーカーのリコール隠しと真っ向から立ち向かう、町の小さな運送会社の社長役です。

この設定を聞いただけで、面白いことが伝わってきますよね。(しかも実話がモデル)

これもAmazonプライム会員なら今すぐ無料で視聴できます。第1話はこちらから。

さて、余談になりました。

「推定有罪」は、Amazonプライムに新たに加入してでも、観てほしい本格派の作品です。

東日本大震災の直後に放送されたからか、あまり話題にならなかったのが残念です。

Amazonプライムのメリット・デメリットはこちらの記事にまとめました。

一人でも多く、この名作の存在を知ってもらいたいと思っています。

 

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